席に案内され、私と大樹はワインとカルボナーラを注文した

料理がきて楽しく会話をしながら盛り上がった



だが一向に此処に来た真意が分からないままデザートになってしまった


「ねぇ大樹、何で今日はこんなレストランに来たの?」



すると大樹は

『あのさ、紅?』

「ん?」




『結婚しよう?』




そう言って指輪を取り出した



は?


「きっ急に!?」

『急にじゃない。ずっと考えてた』



だけど私は・・・


「まだ私・・・」



そういいかけた私に大樹は少し悲しそうな顔をして


『5年待って紅を迎えに来なかった。次に進んでもいい頃じゃない?』



確かにそうだ



蓮は迎えに来ない、今も






私は何かを吹っ切るように大樹を見つめ


「良いよ」




そう言った