「ありがと。今制服着て終わりだから待ってて」


そう言って二階の自分の部屋で着替え、鞄を乱暴に引っ張って玄関へ急いだ。



すると秋葉は化粧を直していた。

なんだかいつもより濃いのは気のせい!?




「おまたせ。秋葉、何か化粧濃い?」


『あっ分かった?(笑)今日転校生来るでしょ?』




あ~。
なるほどね。



「本当なのそれ?」


ローファーに足をいれながら聞くと秋葉は興奮したように

『当たり前だよ!・・・でも、先輩らしい・・・』


「はぁ!?意味無いじゃん;;」



同学年かと思ってた。


先輩じゃあ尚更関係無い。



『でも!もしかしたら・・・』

「分かったよ。とにかくその先輩に会う為にも学校に行こ?」



私はそう言って、まだ鏡を覗いている秋葉の手をひいて家を出た。


家の前には自転車が置いてあり、すかさず秋葉がかごに鞄を放り投げた。


『じゃあ急ぐからしっかり捕まっててね♪』




その言葉に返事をする事も無く、私は後ろに乗り秋葉は自転車をこぎ始めた。