尚稀のおかげで少し前向きになって、講義に耳を傾けた。 90分の講義が終わり、尚稀を誘い食堂へ向かった。 人との出逢いを悔やんだのは、この時が初めてだった。 この出逢いが無ければ、 彼に気付くことも無ければ、 失う辛さを知ることも無かった。 *