「俺……これからどうしよう……。もうなんか全てがどうでもよくなってきたな……」

ブツクサ文句を言いながら歩くその姿は、まさにゾンビ。サッカーが出来ないストレスからか、京はまともに寝ていないため目の下にすごいくまができているのだ。
その体から出る異様なオーラは、誰が見ても黒く、近寄り難い感じになっていた。

(……今日は別の道から帰ろう……)

あまり人の視線を気にしない性格をしている京だが、自分に聞こえる声で「きもい」などと言われるとさすがに傷つく。
そのため今日は「なるべく人のいないところを通って帰ろう」と考え、裏道へと入っていった。