「はぁ~……」

京は屋上で深くため息をつく。
自分の判断が本当に当たっていたのか……。
その言葉が京の頭の中をうずまいていた。

「はぁ~……これからどうしよう……」

京はチャイムが鳴っても屋上から動かずにその場でただただため息をついている。

ガチャ

すると誰かが屋上に入ってきた

「加奈……」

「何してるの? もう授業始まってるよ?」

「……加奈こそ……どうしてこんなところに?」

「……ちょっとね……」

そして加奈は京の隣に立ち、屋上から街を見渡す。京もその隣で街を見渡した。

「それで? いったい何しに来たわけ?」

「え?」

「加奈が授業にも出ないでこんなところにくるなんて。なんか用があるんだろ?」

「やっぱり分かってたか……。さすが京だね」

加奈はそう言うと京に目を合わせてきた。