俺は一軒のジュエリーショップの扉を開けた。
明るい店内に、品よく並べられた宝石類。
美人な店員が声をかけてくる。
「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」
「あの、クリスマスプレゼントに、ネックレスを…」
美空はペアリングが欲しいと言っていたけど、ネックレスにした。
リングは、いつか出逢う運命の相手とペアで付けてほしい。
薬指まで俺が犯しちゃいけないと思ったから…。
「こちらなんていかがですか?ローズクォーツがかわいいって人気なんですよ」
店員さんはピンクの石が入ったハートのネックレスを差し出した。
「あの…青い石のヤツはありますか?」
「あっ、青でしたらこちらはどうですか?」
店員さんは、ガラスケースの中からクロスのネックレスを取り出した。
.:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:.