「っていうのは冗談で。美空が選んでくれたもんならなんでも嬉しいよ」
「ホント?何にしようかなぁ〜?」
美空は天井を見上げながら、あれやこれやと悩んでいる。
クリスマスプレゼントかぁ。
考えてなかったな。
美空は何がいいんだろ?
「美空は?」
「え?」
「何が欲しいの?」
「えー……ぇと…」
どうやら、もう決まっているらしい。
「何?言ってみ?」
「あの…なんかさ、お揃いのとか……」
「お揃い?」
美空は胸の前で手をいじりながら、ごにょごにょと話す。
「ぺ、ペアリングとか……」
ペアリングか。
そういえば、付き合ってるのに…俺達、
『オソロのもん』って、ひとつもなかったな。
人目を気にしていたせいかもしれないけど。
でも、やっぱり美空は女の子だ。
人並に、『恋人らしいこと』に憧れてるんだ……。
.:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:.