――そんな幸せな毎日が続いていた、ある日。
俺と美空宛に、一通の手紙が届いた。
差出人は、イトコの菜摘。
「菜摘ちゃんから手紙?珍しいねぇ」
風呂上がりの濡れた髪をタオルで押さえながら、美空は白い封筒に手を掛けた。
菜摘は美空より4歳上、俺より5歳上の母方のイトコで、社会人として働いている。
まだ学生の俺達とは、だんだんと疎遠になっていた。
「開けてみる?」
「うん」
美空は白い封筒の端をハサミで丁寧にカットし、中から白いカードを取り出した。
そして、叫んだ。
「これっ、結婚式の招待状じゃんっ!!」
.:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:.