ほんの、一瞬。





一瞬のキス。








――時間が止まったような気がした。










「…美空」



唇を離すと、美空は恥ずかしそうに俯いて、俺を見ようとしない。



俺は意地悪く、美空の耳に息を吹き掛けた。



「…ひゃぁっ……」



「ちゃんとこっち見ろよ…」



「ゃ…だって、恥ず…んっ……」



話してる最中の美空の唇を塞ぐ。








今度は、長いキス。








「…ん…ぁっ…はふぅ……」


息継ぎがうまくできないのか、唇を離したあと、美空は少し息苦しそうだった。


乱れた呼吸の中で、



「や…、ダメ…かいと…」



と、潤んだ瞳で俺を見上げるのがたまらなくかわいくて、俺はしつこくキスをする。







「ん…ダメ…ダメだよぅ……」



「なにがダメなの?言ってみ?」





唇が触れながら会話するのに、なんだかすごく興奮した。



そして、もじもじしながら美空が言った言葉に、俺は更に興奮する。



「…ダメ…したくなっちゃうから……」







.:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:.