「…今の、誰?」


俺から目を逸らして、美空が答える。


「…海都には関係ない」


「関係あるだろ!」


俺は怒鳴っていた。



関係ないなんて言うなよ。

毎晩ひとりで泣いて…

俺は美空の力になりたい。

俺は…



俺は美空が好きだから。





「わりぃ…感情的になった。毎晩泣いてるねーちゃんを見てらんねーんだよ。」

美空は黙っていた。


「今の男…彼氏?」




俺の問いに、美空はしばらく黙ったまま…数秒後に小さく頷いた。







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