俺は私服に着替え、早々に店長の家を出た。
向かった先は…教会。
イトコの菜摘が、来月結婚式を挙げる予定の教会だ。
「高崎様。お待ちしておりました。どうぞこちらへ」
愛想のいい女性に案内され、俺は奥の部屋に通される。
美空に言い渡した時間は、午前10時半。
まだ大分余裕がある。
俺は身支度を済ませ、部屋の中で美空の到着を待った。
――この1ヶ月、俺はいろいろな準備をしてきた。
シビアな話、お金の準備と、
心の準備。
そして、美空に喜んでもらうための、シュチュエーションの準備。
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