正月休みを終え、俺は『アルバイト』から『正社員』に格上げしてもらい、毎日忙しく働いていた。
美空のおせちを食べに行き、そのままアパートから去ったその日の夕方…
美空から電話があった。
「もしもし…海都?あの…あたしの机の上のカレンダーなんだけど……」
カレンダーに書き込んだ言葉が訂正されていることに気付いた美空は、電話口で動揺を隠せない声を出す。
「1ヶ月……待ってればいいの…?」
「うん、1ヶ月。待ってて」
「1ヶ月待ったら、何があるの…?」
「…美空が喜ぶことがあるから。だから、待ってて?」
美空は不安そうな声のまま、「わかった」と言って電話を切った。
…1ヶ月。
1ヶ月後に、真実を告げる。
最高のシュチュエーションで。
この1ヶ月間は、そのための準備期間。
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