「あそこの中、騒がしいもんな」 そう言ってお兄ちゃんは私の隣りに座った。 「お兄ちゃんは? 1人なんて珍しいね? どうしたの?」 「散歩。少し静かな所に来てみたくなってね」 「ふ〜ん」 お兄ちゃんでも、そう言う気分の時ってあるんだ。 あっ、そうだ。 「ね、お兄ちゃん」 私の問い掛けに『ん?』って言う感じで、お兄ちゃんは笑顔で首を傾げた。