「シュートしてみぃ?」

そう言って涼さんはゴールを親指で差した。



ん〜。

ゴールの方に人が居ると、少々気になるんだけど……練習時間も無くなっちゃうしなぁ。

と言う事で、構える。



シュッ ダン…ダン…ダン



涼さんは『ナイスシュート』と言う変わりに、口笛を吹く。

そして、私の方に歩いて来て右手を出した。



なんだろう?

私が首を傾げると。



「ボール」

あっ、なるほど。

涼さんもやってみる気なんだ。



ボールを渡すと、涼さんは軽く構えただけでボールを投げた。



シュッ ダン…ダン…ダン



うわっ、凄い!