「それから、自転車に乗ろうとしたらタイヤがパンクして、駅まで走りました。 そして、電車に乗ったら、それが事故で止まって。 ……それで、遅刻しました」 北野先生は目を瞑って頷きながら聞いていたが、話しが終わると目を開けた。 「東野」 「はい」 「今日は厄日だな」 「私もそう思います」 「今日は特別に」 「帰っていい?!」