私は涼からの手紙を、すぐには読まずに、合宿最終日の今朝、涼と話をした松の木の下に来て、封を切った。 ≪美雪へ 急に帰らなければいけなくなった。 美雪は部活の時間なので、会えないだろうと思って手紙を書いた。 美雪。 俺はもう、思っている事は全部おまえに話した。 美雪、好きだよ。 俺と付き合って欲しい。 今度会った時に返事を聞かせてくれ。 じゃぁ、また。 沖野涼≫