足元に冷たい水の感触。 「美雪っ!!! 止めろっ!!!」 後ろから、グイッ、と腕を引っ張られた。 ……お兄ちゃん……。 「だって、僚二、海に居るんでしょ? 迎えに行ってあげようよ」 「美雪」 お兄ちゃんは、首を横に振った。 「俺達では、行けないんだ。捜索は、任せよう」 だから、何? 捜索、って……。