フッ、と視線を感じ、涼の方を見る。 ……何故? 悲しそうな、辛そうな表情。 そして、重々しく口を開いた。 「忘れられない?」 「えっ?」 「僚二の事」 ……。 私、海の方を見る。 思わず、目を細めて僚二を思い出す。