「おっと」 そう言って、涼が支えてくれた。 「おいおい、本当に治ったのか?」 「大丈夫だって……ありがとう」 私はそう言って涼から離れた。 「熱、まだ下がんないんじゃないのか?」 涼が手を私の額に伸ばしてきたので、思わず1歩下がってその手を避けた。 「本当に大丈夫。ずっと寝てたせいだよ、きっと」 「……なら、いいけど……」 涼は少し怪訝そうな表情で言った。