「しおり先輩とはどうなの???」

「えー、それ聞いちゃう?」

「もしやその反応は進展ありな感じですか?」

「残念ながら…。」

「本当に山ちゃんは奥手だよねー!」

「うるせー」

しおり先輩とは山ちゃんが2年も前から思っているいわゆる好きな人だ。知った時はそれなりに傷ついたけど、私は山ちゃんの力になりたくて、今はこうして相談にのる仲だ。

「山ちゃんは、しおり先輩の何処が好きなの?」

「うーん。なんかほっとけない感じとか?」

「ふーん。」

「あっ!しおり先輩ってみーちゃんにちょっと似てるんだよ。」

「へー」

「でも顔は似てないよ?」

「どうせ私は可愛くないわよ!」

「そういう意味で言ったわけじゃ…」

「なによばぁーか」

「バカな俺が好きって言ったのはみーちゃんでしょー」

「そんなの忘れたわよ!山ちゃんなんて嫌いなんだから」

「…本当に?俺はみーちゃん好きだよ?みーちゃんは俺嫌い?」

「えっ?」

「えっ?マジにとんなよ?友達としてだよ。」

「わっわかってるよそんな事…。もう家着いたからまた明日!」

あぶなかった…。山ちゃんにとっての好きは絶対に違うのに…私がしおり先輩だったら良かったのに…山ちゃんの力になるって決めたのに…あれ?涙かとまらない

山ちゃん好きよ…大好きごめんね…。

私はそっと目を閉じて眠りについた。