「ゴメン、やっぱ付き合えない」



冬、あたしは別れを告げた。


「そ・・・由芽がそう思うなら仕方ないんじゃない」

教室に寒い風が吹き込む。


拓麻とは秋に告白されたのをきっかけに付き合っていた。



付き合う、といっても形だけだった。
あたしは最初からスキと思えなくて、拓麻の一方通行。




「こんなの恋愛じゃない――」



別れの理由はあたしが勝手なせい。





それを許してくれるせいで、あたしには罪悪感だけが残った―