「でも、なんぼ政府でも全国的にとかは無理やでな?それに、健は俺の書いた曲を知ってた時点で、時間は確実に繰り返されてると思うけど……」


竜二のその言葉に、三人とも黙り込んでしまった。


静寂が辺りを包み時間だけが過ぎて行った。


「……まぁ、とりあえず、何か解決策を探そか……」


最初に沈黙を破ったのは竜二だった。


「……そうやな。あ、っちゅーかさぁ、時間が繰り返すやら、時間が戻る前やら、何かややこしくない?何か呼び名つけようや」


健が言った。


「あ、それええな。ほな……時間が繰り返されるから、“ループ”ってどう?」


「そうしよ。じゃあ、時間が戻るのは“一周目”、“二周目”って感じで呼ぶ?」


「そうやな。つまり今は三周目で、伸也が仲間になったときの周は二周目、健がカウントダウンライブに行った時が一周目やな?」


「そうや。まあそんな感じで呼び合おか」


「うん、わかりやすいな、その方が。ほな、解決策に話を戻そう」


「うん」