「おぅ健!そういえば、ええ感じの曲出来たんや!聞いてくれへん?」


「あっ!いや、その前にちょっとだけ時間えぇか?」


「ん?何や?」


健は伸也を説得したことも付け加えて、この前と同じように全ての今起こっている状況のことを話した。


「うーん………お前の言うことは信じてやりたいけど、それはちょっと話が非現実的すぎやで……。なんか時間が繰り返されてるって言う証拠があるんならまだしも……」


「ある!今回は証拠を持って来てん!」


「ほな、その証拠を見せてくれよ」


健は布団の上に置いてあった茶色のエレキギターを手に取った。


「これから、お前が俺に聞かそうとしてた曲を弾くわ」


そう言うと健は、時間が戻る前に竜二に教えてもらった曲を弾き語った。




「……えっ!なんで知ってるねん?それは俺が作ってから、まだバンドのメンバーにすら教えてない曲やで?しかも歌詞まで全く一緒やし……」