伸也は少し間をおいて、電話の向こうでそう呟いた。


「でも、何で僕にも記憶が……」


「それはわからんけど……伸也、よく聞いてくれ、これは何かあるぞ。絶対何かに仕組まれてる。でも大掛かりなドッキリとは思われへん。もっと大きい問題や。これは……ホンマに起こってることや。時間がちゃんと進むように……解決するように、協力してくれ」


「わかってる、協力する。っちゅーか時間戻る前から協力してたやん。今さらやめへん。ほな早速、会議しよか。今から家行っていけるか?」


「今から?いけるよ。とりあえず……時間は、何かせな永遠に繰り返され続けるらしいな」


「うん。でも……何とかって……何をしたらええんや?」


「……わからん。とりあえず、一人でも多く味方をつけて、皆で案を出し合おう」


「そうやな。とりあえず竜二をなんとか説得する方法ないんか?」


「うーん……今のとこはないなぁ……」


「僕を説得したときみたいに、テレビのニュースでも当てたら?」