「時の時計は……時を進める力しかない……殺す力などない……」


「……そうやと思った。お前の怯える顔見て確信した。それに、もしそれができるなら、伸也も俺もとっくに消されてるはずやからな」


「時間を、戻す力もない……」


「……は?」


「私が戻しているわけではない……」


「今更、悪あがきか?」


「本当なんだ!」


「ほんなら、誰や?誰が黒幕や?時間を戻してる奴は誰や」


「わからない……私にもわからないんだ……」


「とぼけんな!」


健は弘満の足を蹴って、骨を砕いた。


「ぐああああ!」


「言え!」


「本当に知らないんだ!」


弘満は泣き出しながら、語った。


「信じられないかもしれないが、信じてほしい……いや、現にこうして魔力の時計が世の中に実在してる。これから言う話を信じてくれ」