「おい、伸也……時計返せ。お前、何する気や……」


「もちろん、お前が僕に神の時計でしようとしてたことや」


「やめろ!それがどうゆうことかわかっとんのか!」


健は伸也に飛び掛ったが、もちろん神の時計を持つ伸也に腕力で勝つことはできず、片手で弾き返された。


「ん?存在が消えるんやろ?……ええよ。それでお前が助かるなら。健。お前には感謝してる。僕のために……ありがとう」


「伸也!やめろ!頼む!」


健は涙が溢れてきた。


「泣くな。僕は……存在を消されても、ずっとお前の味方や」


「伸也ぁ!やめろ!俺はもう竜二を失ったんやぞ!お前まで失ったらどうしたらええねん!」


伸也は手のひらを健に向けた。


「なぁ伸也……頼む……俺はお前を助けたいねん……時計を……渡して……頼む……」


健は泣き声を途切らせながら言った。