「ちょっと待て!」


「そして、助ける方法はただ一つ。神の時計をお前に渡す。お前の部屋の机に入れておく。伸也を助けるか……お前が死ぬか……よく考えろ。解放の光で、伸也は助けることができる。今度は、お前の命と引き換えにな。神に逆らうとどうなるか……思い知らせてやる。ハハハハハ。あ、そうだ。何もないのでは面白くな いな。ハンデをやろう。伸也の記憶を戻しといてやる」


「は?ふざけんな!なんで伸也を!」


「じゃあまたな」


カチャッ


通話時間4分20秒


電話を切ると、心臓が速くなるのがわかった。


「くそー!」


健は近くにあった空き缶を思い切り蹴飛ばした。


目の前が真っ赤に染まっていくのがわかる。怒りで血管が切れそうな気分だ……。


「くそ!くそ!」


多分、竜太も同じことを言われたのだろう。


どうする……伸也を助けるために俺が死ぬか?それとも伸也を見殺しにするんか?