「……また掛ける」


カチャッ


通話時間5分56秒。


くそ……くそ!


健は犯人に騙されたことよりも、竜二を疑ったことを悔やんだ。


その場に崩れて、泣き続けた。


しかし、辺りの異変に気づきふと顔をあげると、夜になっていた。


え?


プルルルル……プルルルル……


電話が鳴った。奴だ。


カチャッ


「どうだ健、急に夜になった気分は?今は30日の23時59分だ」


「お前が時間を進めたんか……」


「そうだ、驚いたろう?」


「うるさい。お前の力なんかどうでもええ。何があろうとお前を殺す!」


「私の力はわかったな?健、いいか。私の話をよく聞け。今から24時間後、伸也を消す」


「?!」


「タイムリミットは31日、明日の23時59分までだ。つまり、もう一度時間がループすればゲームオーバー。伸也を消す」