「つまり、解放の光を出すと聖の光を受けるんだ。聖の光の意味は、前言ったように存在が消える。大切な何かと引き替えにな」


「え……」


「竜二は自分の命と引き替えに、お前をループの呪縛から解く道を選んだ。つまり、お前に解放の光を当てて、この呪縛から解き放とうとしたんだ。ちなみに、私にも解放の光を出してたろう?あれはカモフラージュだ。私は当たったふりをしただけだ。お前を騙すためにいろいろ思考錯誤したのだが、まさか解放の光を受けずに竜二を倒すとわな。素直に受ければよかったものを」


「ややこしくて、何言うてるかさっぱりわからんわ。でも……つまり、ほんなら竜二は、何も悪くなかったんか?俺を助けるために……」


「あぁ。熱い友情だな」


「お前……殺してやる!」


健は泣きながら叫んだ。


「できるものならやってみろ。私には神の時計、それに時の時計がある」


「時の時計……?」