戻っている。


……どういうことや?もう一周してから時間が進むんか?


そんなことあるわけない。昨日竜二から時計をとりあげた時点で、もう時間を戻すことのできる者はおらんはずや。


どうなってる?


「健?あんた起きるの遅いなぁ。もう昼ご飯食べたから、適当に食べてな」


「……え?」


智子の言葉に、健は驚いた。


時計を見ると、14時だった。


「……え?アハハハ。なんでそんな驚いた顔してんの。そんなにご飯食べたかったん?」


智子が聞く。


「いや……」


おかしい。


本当にループしているなら、9時過ぎには目が覚めているはずだ。


「えっ……お母さん、朝の9時20分ぐらいのニュース見てた?」


「ん?見てたよ?ずっとテレビついてたから。確か殺人事件のニュースと、M山が大火事やって。怖いなぁ……」


あれ?何やこれ?