ジリリリリ!!


「え?」


健は目を開けると、自分の部屋の布団の中にいた。


辺りを見渡しても伸也はいない。急いで階段を降りて新聞を見た。


12月29日。やっぱり……


やはり、今回も時間は戻ってしまった……


この状況にさすがにあまり驚かなくなった健だが、精神的には疲れ切っていた。


ドサッと、再び布団に転がって天井をじっと見た。


でも何もしないのではラチがあかない。とりあえず竜二も記憶があるのか知りたい。


その前に軽く腹拵えするために、一階に降りていった。


「おかん、飯」


「お、あんた今日は早いなぁーもしかして」


「彼女じゃないよ」


「あ、そう……」


もう何度も聞いた智子の話を適当に流しながらイスに座り、TVのスイッチを入れた。