「本間に繰り返しやったら将来の心配とかなんもないのになぁー!」


「本間やー」


気楽なものだ。本当に時間が繰り返しているとも知らずに……何度も何度も、あの話をしているのだろう。


「僕らが体験してるのも、デジャブやったらいいのにな」


伸也がいかにも疲れた、という顔をしながら言った。


「そうやなぁ。今回も何もできへんかったもんなぁー」


健がそう言うと、健達のテーブルが静まり返った。


「……あっ!俺ライブあるから、そろそろ店出ーへん?」


「お前、こんなときでもライブするんか?」


「うん。まぁそんなに年中無休で悩んでも、いい案でぇへんって。息抜きでもするわ」


「おう」


店を出ると竜二はライブ会場方面へ、健と伸也は自宅方面へ向かう電車に乗った。