「何でお前が、隣やねん?」


「は?」


「そうやそうや、ずるいやんけ、健」


と、竜二も賛同する。


「アホか、お前ら」


「フフフ、面白い子たちね」


その様子を聞いて、微笑む女性。


「あの、名前は何て言うんですか?」


ニヤニヤと竜二が聞く。


「私?私は、井藤雪江」


「……え?」


思わず、顔を見合わせる三人。


「まさか、超能力者の?」


健が慌てて聞く。


「ええ。あら、知ってるの?光栄ね」


「ホンマですか?僕ら、実は井藤さんにお願いがあってここまで来たんです!」


「あら、本当?どうしたの?」


「よかったら、力を貸してもらえませんか?」


「……いいわ。本当は招待状が無いとダメだけど、助けてくれたお礼ね」


健の必死さが伝わったのか、雪江は承諾するとハンドルを切って、家に向かって車を走らせた。


「よかったぁ」