「ありがとうございます。……もし、時間の流れがおかしいと思ってるなら、連絡を下さい」


そう言い残すと、電話番号をおばあさんに伝えた。






12時13分。


健たちはJ町のバス停の前に着いたところだった。


「これから、どうする?」


伸也が聞く。


「とりあえず帰って、次の手掛かりが見つかるまでどうしようもないかな」


健がそう言うと、重苦しい空気が流れた。


時刻表を見てみると、次のバスは16時まで来ないようだ。


「……飯でも食いに行こや」


伸也がそう言ったのだが、辺りに飲食店は見当たらない。


「歩いて探しにいくんか?」


健が聞き返すと、伸也は親指を立てて少しにやけながら言った。


「ヒッチハーイク!」


「アホ!」