裕は長野の車椅子を押しながら駅までの道のりを歩いた。長野は引っ越してから起こった出来事を裕に
話してくれた。中学校での宮田と仲良くなった話のときは後ろから歩いていた宮田が慌てたりもした。
ベンチでの重苦しい雰囲気とは違って長野にも笑顔が見られたが、なぜ車椅子をしなくてはいけなくな
ったのかは話には出なかった。駅までの道のりは土産屋などが連なり結構人が多かった。長野によると、夢ヶ咲神社の他にも有名な神社等があり修学旅行生や観光客などで結構賑わっているらしい。
「長野ちゃんが教えてくれるまで知らなかったよ」
「そう?結構有名なのよ」
あれから軽い自己紹介をした土田に長野は当初戸惑っていたが次第に慣れてきたようだった。
「長原ちゃん知ってた?」
「かなりメジャーな事だぞそれ」
「海しか知らなかった~」
長原に一蹴された土田は少しふてくされたような声で相変わらずカメラを回し続けた。
「さっきから気になってたんだけど、どうしてカメラで撮ってるの?」
前を歩いている2人のやり取りを見ながら長野は裕に言った。裕は映画同好会を設立したこと、夢ヶ咲に来たもうひとつの理由を長野に話した。
話してくれた。中学校での宮田と仲良くなった話のときは後ろから歩いていた宮田が慌てたりもした。
ベンチでの重苦しい雰囲気とは違って長野にも笑顔が見られたが、なぜ車椅子をしなくてはいけなくな
ったのかは話には出なかった。駅までの道のりは土産屋などが連なり結構人が多かった。長野によると、夢ヶ咲神社の他にも有名な神社等があり修学旅行生や観光客などで結構賑わっているらしい。
「長野ちゃんが教えてくれるまで知らなかったよ」
「そう?結構有名なのよ」
あれから軽い自己紹介をした土田に長野は当初戸惑っていたが次第に慣れてきたようだった。
「長原ちゃん知ってた?」
「かなりメジャーな事だぞそれ」
「海しか知らなかった~」
長原に一蹴された土田は少しふてくされたような声で相変わらずカメラを回し続けた。
「さっきから気になってたんだけど、どうしてカメラで撮ってるの?」
前を歩いている2人のやり取りを見ながら長野は裕に言った。裕は映画同好会を設立したこと、夢ヶ咲に来たもうひとつの理由を長野に話した。