そんな事を
話すうちに
タクシーは到着した


ちょうど
彼女の友達が
前を歩いていたらしく



「あっ!由美!」

と声を上げる



「あ、えっと
高崎さん。
本当に
ありがとうございました

ハンカチ、必ず
お返しします」




そう言って
タクシー代を出そうと
財布を出す




「いいから
友達待ってるみたい
だから
早く降りて」



俺がそう言うと
彼女は少しの間
迷っている様子だったが
ドアの外に
友達が待っていたので



「あ、じゃあ
お金も今度一緒に
お返しします」



そう言って
降りて行った