時間に余裕はない



俺は
なかば無理やり
彼女を背中におぶり
タクシー乗り場まで
歩いた





“オイオイ 
そんなにガチガチに
なるなよ
おぶりづらいなあ”


背中の彼女は
恥ずかしさからか
一切身動きせず
固まっていた