「わかった。
俺も、もう電車じゃ
間に合わないし。」

そう言って彼は
私の荷物を持って
私の前に
後ろ向きにしゃがんだ


“  ?  ”


「とりあえず
ここにいても
しょうがないから

タクシー乗り場まで
おぶってく」


「え!? でも…」


「いいから、早く」

“このままじゃ
この人も
遅刻しちゃう…”


私は
「本当にすみません」
と小さな声で言って
おんぶしてもらった