私はというと
その間

“こんなキレイな
ハンカチで
血なんか拭けない…”

とか

“誰もいないと思ったのに
人 いたんだ”

とか

“この人 私が転んだの
見てたんだろうな”

とか

ハンカチを握りしめたまま
頭の中で
ぐるぐると考えながら
その人を見ていた