修司は私の小さい頃からの親友で、お母さん同士の仲がよかったのもあったからか、一緒にいる事が多かった。
だけど去年の秋頃、小さな男の子を助けたがために修司は事故にあって死んでしまったのだ。この、フミキリで。
ふざけて私を馬鹿にする修司の足元には、修司のために供えられた綺麗な花束が沢山ある。
きっと修司のお母さんや親戚が頻繁に来ているんだろう。
「あーあー…。でも、出来るなら小石にあたってみてぇわ。」
「サラリとM発言ですか。」
「ちげぇよアホ。」
「なんっ」
「出来るなら生き返りてぇってこと。」
「...っ」
急にさっきまでふざけて笑っていた修司が悲しそうな顔をするから、私は胸が締め付けられた。
ほら、やっぱりまだ生きていたかったんじゃん。そうだよ、バカ。
カッコつけて人助けなんかするから。
かわりに事故にあっちゃうから。