「遅いよ、修司。」
こんな言葉しか浮かばない。
色々と頭で言葉を考えたけど、何も良い言葉が思いつかなかった。
「悪い...」
修司はそう言いながらもゴシゴシと涙を拭っている。
「私だって修司の事好きだよ。」
「な、に、言って...」
「でも!修司はもう死んじゃった!」
「っ...」
「だから、諦めようとしてたのにっ」
「....」
言っている途中で、私はまた泣きそうになった。
でも、「泣いちゃダメだ」って自分を奮い立たせた。
私達の恋は、残酷だ。
私は修司がこの先まだまだ一緒にいるって思ってた。それが当たり前だった。
だから私は修司に自分の気持ちを伝える事を先送りにしてしまった。
修司はまさか自分が死ぬなんて考えてなかった。
修司だってやっぱり私といるのが当たり前に思っていたんだ。
だから修司も自分の気持ちを私に伝えるという事を先送りにしてしまった。