風が俺と正面からぶつかった。


俺はそれを全身で感じる。

風も俺の速度にはかなわない。

俺は風の抵抗を受けながらも飛ぶように進む。


風と俺は言わば喧嘩友達なんだよな。



下るにつれ景色の移り変わる速度があがった。


俺は調子にのってペダルを漕ぐ。


もはやスピードは変わらない。


「気持ちいいー!!」


俺は歓喜をあげながら坂を飛ぶように下りていった。