必死に俺のあとをついてくるララに時々目をやりながら外に出ると、辺りは既に暗く、いつの間に降っていたのか空からは大粒の雨が零れ落ちていた。




屋敷を出る途中、俺が始末したモノがあちこちにまるでゴミの様に転がっていて、それらの横を通り過ぎる間、ララはそれらを哀しげに見つめていた。










そして外に出てみると、屋敷に入る前にはあんなに晴れていた空は今、暗雲に覆われていた。


そういえばそろそろ雨季に入る頃だったと、ふと思い出す。

この国のそれは、約数週間に渡って降り続き、その間は空に日が射すことはない。


空が泣く季節、とも呼ばれている。


















ふと後ろを見ると、ララは立ち止まって肩を小刻みに揺らしていた。


寒くて震えているのかと思った。




でも、違った。



「外…」

「…?」

外がどうしたんだ?


「…ひさしぶりに…外、見た…」



彼女の頬は、濡れていた。

雨ではない、別のモノによって。