一度まばたきをして、いつものジンが戻ってきた。

「リッカ」

って、ジン自身に促されて、

「あ、えっと、ジン、データあげて」

改めて命令。

ジンは、ひとつ頷き、レンと目配せし、それからオリジナル・ジンの前に立った。

ここからは、少し遠くてよく聞こえないけど、同じ姿のふたりは何か言葉を交わし、ジンがオリジナル・ジンの耳に囁き始めた。

何かひそひそと相談しているよう。