だって、あの曲の楽譜だから。




私の顔を見て小声で…





「この曲、大丈夫なの…麻夜…?」







石山先生には、私がこの曲は辛い想い出だと話した事があったから、そう聞いてくれたんだ。






だから、私はニッコリ笑って…







「先生、みんな準備OKです。お願いします」






そう言って、私も席に戻ってスタンバイ。





それを見た石山先生も、
ようやく笑顔になり、






「では、始めます。」






そう言って、タクトを持ち、始まったんだ……