「麻夜、こっち向いて。
お願いだから、先生の顔を、見て……」







イヤ、どんな顔すればいいの？
今の私、絶対に最悪な顔してるから………






なのに石山先生は、少し怒った声でーーー







「麻夜！！こっち向きなさい！！！！」








思わず、身体をビクッとさせると……
有無を言わさず、石山先生の方を向かされ、







「ごめん、きつく言って。怒ってないから、先生の顔を見て、話を聞いて……」







そう、優しく言われて顔を見ると、微笑んで………






「麻夜の気持ち、嬉しいよ。ちゃんと話してくれて。でも、どうしてあの頃に言ってくれなかったの？？
って、ムリだよね、あの頃になんて」








そう、あの頃は………
私、先生に話し掛けるなんてムリだったんだよね。
恥ずかしくて………







「先生も、麻夜がスキ…だよ。一人の女性としてーーー。今すぐには答えれないけど………
でも、麻夜待っててほしいーー…









うそっ………
石山先生が私の事が…、スキ？！
えっっ！！何が？どうして………








私は、石山先生からこんな風に言ってもらえるなんて思ってもいなくてーーー










パニック状態ーーー……










そんな私を見て石山先生は、ふっと笑うと……








「麻夜、だからそれが可愛いんだって。
で、麻夜のお返事は？！
聞かせてくれないの？？」