<ガラッ>

「あ、授業終わったから来てくれたんだ?」

「……まぁね」

とだけ言うとツカツカと私に近づいてくる。しかもなんか怒ってるように見える。

「そのキスマークどーした?」

「あぁコレ?コレは―――」


<カプッ>

「痛っ!!なにすんの!やめてよ!///」

なおも首筋から口を離そうとしない祐真。
あぁコレのことだったんだ。やっと理解したよ。

「もういい加減口離してよ」

「ヤーダね」

何分そうしていただろうか。一応私は心臓が壊れそうだった。さっきの喋りは平然を装ったもの。ぎこちなくなかったかな?

「コレ付けたの兄貴だろ?大人げないな、全く」

「あんたの方がよっぽど大人げないよ」

「またお前『あんた』って」

「あっごめん!つい…」

繭…可愛い。
かなり焦って動揺してる。にしても妬けるな…兄貴が先に繭にしるし付けるなんて。

繭は俺の物なのに。
もう絶対離してやんない。兄貴は繭が好きなのかな?気になる。

「繭、俺のこと好き?」

「ばっ!何言ってんの!?///」

「なぁ繭、好きなの?嫌いなの?」

か…顔が近い…。やっべぇ〜恥ずかし過ぎだし!