「大丈夫！？ごめんね！怪我しなかった？」



う……わぁ〜。
綺麗な人〜〜〜！しかも外国人だよ！

「あ！はい！大丈夫です」

「ホントに？よかったわぁ〜！怪我してなくて」

「そちらも怪我しませんでしたか？」

「えぇ、大丈夫よ！ところで貴女はなんて名前なのかしら？」

「私…ですか？？私は笹川 繭ですけどー」
「まぁっ！！貴女が繭さん！？」

「えっ！知ってるんですか！？」

「知ってるもなにも、弟からいーっつも聞いてたのよ！会いたかったわぁ〜！」




力いっぱい抱きしめられた私はこの人のかなりデカイ胸のせいで酸欠状態。

「く…っ苦し…です！はな…放してくだ…さい…！」

「まぁっ！私としたことが！」

「い、いえ！大丈夫ですから」

「はぁ〜〜こんな所で会えるなんて奇跡ね〜」

「あの〜…貴女のお名前は〜…」

「そうだったわ、名乗り遅れて申し訳ないわね。私は柳川 充よ」




「えっ！日本人だったんですか！」

「フフ、そうよ。まぁ厳密に言えばイタリア人と日本人のハーフなんだけどね」

「ところで、さっき『柳川』って言いましたよね？もしかして〜…」

「えぇ、そう。柳川　祐真の姉よ。祐真どこに居るか分かる？」




……やっぱり。祐真のお姉さんだ。


「職員室にいると思うんですけどー…って、案内しましょうか？」

「あら、ホントに？じゃあ案内してもらおうかしら」

「じゃあ私について来てくださいね」

「分かったわ」




この人、なんかすっごいいい匂いがする。
えーと…なんだっけな、えーと…。
あ！そうだ！


「充さん、その今付けてる香水って『ブルガリ』ですよね？」

「よく分かったわねぇ〜。私も大好きなのこの香水」

「私も好きですよ。お母さんもいつも付けてたんですよねー」