だって祐介が傷つくだけだからね。


チャイム……鳴らないかな。
早く鳴ってほしい。

あ、そうだ。私、祐介に告られたんだっけ。
解りにくい曖昧な告白。でも、いっぱいの愛情が詰まった告白。
今になって思う。祐介ってホントはすごくいい奴なんだってこと。

萌花が好きになったのも納得がいく。

次の土曜、どうすればいいのだろうか。
行くべきか、行かないべきか……。

後悔ばっかりで胸がズキンズキン痛む。


<キーンコーンカーンコーン>


……チャイム、やっと鳴ったよ。

「さーて…。そろそろ教室に戻るかな」

少しずつ階段を下っていく。
あーあ。怒られるだろうな…。




願わくば怒られないことを祈ろう。