一輝は立ちこぎ。


椅子にはあたしが座って、


夙は後輪の横に足をかけて立てっている。







「柊選手、今日の調子は?」



「絶好調!!」



夙の質問に一輝が答える。




「では柊選手!今日も新記録更新を目指して頑張って下さい!!それでは行っきま〜す!よう〜い・・・・」




あたしがそう言うと、


一輝はペダルに足をかけ、


夙はあたしの肩にしっかり捕まる。


あたしも一輝にしっかり捕まった。




「スタート!!!!!!」




その合図で

自転車が猛スピードで走り出す。




「速い速〜い。一輝!もっととばしていいぞ〜!!」



「おいおい、無茶言うなよ。結構キツイんだぜ?」



後ろではしゃいでるあたしの言葉に


苦笑いで答える一輝。



「一輝、間に合うか?」



「お?当たり前だろ。誰が運転してると思ってんだ。」




そんな一輝に夙が聞くと

満面の笑みでそう言った。




「アンタこないだ補修に遅れそうになった時もそう言ったよね?あれ結局間に合わなかったじゃん。」



「あん時はあん時だよ。今日は絶対間に合う!」




そう言いきる一輝。



かなりの自信があるようだ。